英語でも日本語でも、虫
今週のお題「読書の秋」
読書好きの人のことを、本の虫といいますが、
英語でも、book=本&worm=虫で、bookwormといいます。
さて、我が家は、とにかく本が本棚からあふれています。
夫は、bookwormではないけれどアート系などの美しい装丁本の収集が好き
私は、ジャンルを問わない雑食系の本の虫なので、
どんどん本が増えるのです。
ドイツに住んでいても、ネットで英語の本や日本語の本が比較的簡単に手に入るようになり、本好きにとっては、とても便利な世の中になりました。
ただ、年来の本好きとしては、街の本屋にふらっとはいって、ちょっと立ち読みしたりいつもとちがったジャンルを見てみたり、図書館でぶらぶら時間を過ごしたりという行為ができないのは、とても寂しいものがあります。
本の虫でよかったことといえば、
イギリスに留学して、日本語の本が手に入りにくかったこともあり、本読みたさがつのりにつのって、え〜い!と英語の本にチャレンジしたことです。
耳で覚えて理解していた言葉や言い回しが、本を読むことによって、活字として頭に入ってきたおかげで、英語への理解力が飛躍的にのびました。
文法が苦手な私は、理詰めで言語を理解するよりも、耳と口で慣れていく+本で見て活字を覚える、という二段階をふんだことで、英語をモノにすることができました。
そうはいっても、いまだに日本語で読むのと英語で読むのでは、まったくスピードが違います。
かなり以前に読んだため、うろ覚えなのですが、
ロシア語通訳者 米原万里さんのエッセイ本で、
日本語以外の言語をネイティブレベルまで習得したとしても、本など、その言語を目で見たときの感覚は、外国人のままなのだ。日本語は、本や書類をぱっと開いたら、そこに、漢字があり、ひらがながあり、カタカナがあり、視覚的に言葉や文章をとらえやすい。それにくらべて、アルファベットだけで言語が成り立っている場合(英語や、ロシア語など)は、おなじアルファベットの並べ替えばかりが続いているので、日本語に慣れた目には、視覚的に言葉をとらえにくいのだ。
というようなことを書かれていて、まさに、自分の状態だ!と深く共感しました。
英語を勉強しているときには、そのような視覚的な違いというのは、あまり考えたこともありませんでした。が、あらためて英語の本を広げてみると、たしかにパッと見て、情報がほとんど掴めていない自分に気がつき、本の虫にとっては新鮮な発見でした。
パッと見て情報が掴めないということは、1語1語、始まりから終わりまで追う必要があります。そうするとどうしても読むスピードが格段におそくなります。
面白い話であればあるほど、スピードが遅いとイライラ感も増してしまいます。
そのため、若干邪道ではありますが、ドラマや映画化された本を、最初に映像で見て話を掴み、それから原作を読む、という手段をとることが多くなりました。
私自身が、恋愛ものの時代劇が特に好きなせいもありますが、Pride and Prejudice、North and Southなど、イギリスのテレビ局作の時代劇はクオリティも高く、ドラマ版、原作、どちらもなんども見かえし、読み返すほどハマりました。
ちなみに今年の読書の秋も、「Outlander」という、18世紀のスコットランドが主な舞台のドラマの原作に、どっぷりはまる予定です。